開場直後の誰もいないコロッセオで、石が二千年分の冷たさをまだ抱えているのを感じる。正午のトレビの泉で背を向けてコインを投げる。夕暮れのトラステヴェレの路地から、開け放った台所のパスタの香りが流れてくる。夜、サンタンジェロ橋からテヴェレ川が街灯に金色に染まるのを眺める——ローマは「制覇」できる街ではない。一枚の石畳の下にも歴史の層があり、角を曲がればミケランジェロに出会うこともある。15か所を巡り終えたとき、「すべての道はローマに通ず」という言葉の意味と、ここから離れがたくなる理由がわかるはず。
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